
私もその一人で、入社前には色々調べましたがよく分からなかった記憶があります。
そういった方々に向けて、体験談をもとにご紹介できればと思います。

プログラミング知識は0で、PCもレポート作成にwordを使う程度でした。
現在は、SIerで4年目として働いています。
今回は入社してから3年間の体験談と、今私が思うことについてご紹介したいと思います。
PCスキル0の私がSIerに就職!
そもそもSIerとは?
お客様(企業)が求めるシステムを作り、そのシステムをお客さまが利用できるようにするまでの仕事を請け負う会社のことです。
そして、その仕事を全て1社だけで行うことはほぼ無いと思います。大体は↓こんな感じで進めます。
①大手SIerがお客様から仕事を受ける
↓
②中堅SIerが大手SIerから仕事を受ける
↓
③零細Sierが中堅SIerから仕事を受ける
家族に泣きながら電話した1年目
大学4年間分を凝縮したような鬼の研修
私の就職した会社は、入社後3ヶ月間研修がありました。
一般的なビジネススキルからプログラミングスキルまで、ぎゅうぎゅうに詰め込まれたカリキュラムでした。
特に技術面の指導は、大学4年間よりも勉強したんじゃないかと思える程、鬼のような充実していました。
プログラミング言語は主にJava、SQLでしたが、各言語の資格受験のサポートもあり、とても有り難かったです。
研修後は、「あそこまで勉強したんだから、配属後もバッチリなのでは!」と思っていました。
舐めきっているということも気付かずに・・・
仕事のやり方が分からない
新人研修後、私は福祉関係のシステム開発のプロジェクトに配属されました。
私が入った時は、作ったシステムを画面で操作してテストをするという工程でした。
ワクワクの配属とは裏腹に、仕事の進め方がわからず日々悩んでいました。
テストが出来るように、PC内の環境を整えていく必要があるのですが、その段階で問題が発生する・・・
どんどん作業の締め切り期日が近づいてくる・・・
やっと作業に入れても、手戻りが多く出てしまう・・・
先輩に質問するものの、上手く答えを聞き出せずなかなか問題解消できない・・・
この時は、仕事内容だけでなく人間関係にも悩んでいました。
帰宅は連日深夜2時
そして極めつけは、連日の深夜帰宅。
この時の作業内容は、進捗管理のようなことをしていました。
「この作業はここまでする必要があるのか?」「こうした方がもっと良いのではないか?」と悶々とする日々でした。
生意気ながらも、言ってみるも「今までこのやり方でやってきたから」という理由で却下。他のメンバーも同様に進言するも却下。
自分が無駄だと思っている作業で、深夜まで残業し続ける日々に意味が見い出せず、メンタルも身体もボロボロでした。
最寄り駅から自宅まで帰る道、耐えきれずに泣きながら親に電話しました。


ですが、今後メンバーも変わらず、再度似たようなプロジェクトに入るなら、即辞めようと思っていました。
すこし光が見えた2年目
またヤバそうなプロジェクトに
この頃、新しいプロジェクトに入ることになりましたが、実は社内でヤバいと噂されているプロジェクトでした。
しかし、個人の裁量権が大きい状態のプロジェクトでした。
ここで自分のやりたいようにできたことや、人間関係にも恵まれたことなどから、生き生きと仕事をすることができました。
入社後初めて経験した嬉しかったこと
この時、私が担当していたのは設計書の作成と、デザインっぽい作業でした。
お客様と直接会話することが多く、仕様の確認やデザインの確認などを日々行っていました。
そこで、私が作成したデザインが好評を得たことや、プロジェクトが炎上しているなか担当タスクの進捗が良かったことなどから、周りの方々の評価も変わっていきました。
特に嬉しかったことは、1年目の時に悩んでいた人間関係の相手から褒めてもらったことでした。
再度一緒に仕事することになったのですが、
「あのプロジェクト終了後の数カ月に何があったんだ」と言っていただける程、ステップアップできたことが嬉しかったです。
悩みは尽きないものの、楽しくなってきた3年目
私、やっぱり向いてないかも・・・
・・・と喜んでいたのも束の間、また新しいプロジェクトに入りました。
そこで、自分が作成したコードでバグを発生させてしまいました。
実装の後には必ずテストがあります。テスト工程は、バグなどが無いか確認するためにあります。
なので実装でバグを作ってしまうことは、想定内のこととなります。
ですが、そこで私は必要以上に落ち込んでしまいました。
他の人の作業増やしてしまった・・・。
こんな実装しちゃうようでは向いていないのかもしれない・・・。
今では、「そんなこともあるよ!リリース前にちゃんと見つかってよかったやん!」と思うのですが、当時はなかなかポジティブになれませんでした。


何か困っていることはない?と尋ねられ、その方の人柄もあり、ついポロッと弱音を吐きました。
その時に「よくあること、当たり前のことなんだよ」と説明してもらい、励みになりました。
これが開発か…!
そして、また新しいプロジェクトに入ることになりました。
そこでは、今まで触ったことのない技術やツールばかり、メンバーも誰一人知らない人達ばかり・・・
という状態で、初めは四苦八苦していました。
ですが、やっていくうちに徐々に知識を吸収でき、やっと思うように動けるようになっていきました。
初めてイチからシステムを作ることを経験し、「これが・・・!システム開発か・・・!」と開発の楽しさを味わうことが出来ました。
日々、うんうん唸りながら作業していますが、それすらも楽しく思えるようになってきました。
SIerへの就職を考えている人へ伝えたいこと
私個人の意見ですが、日々新しいことだらけで、慣れてきたかな?と思ったらすぐまた壁にぶち当たるイメージです。
これはシステム開発以外の仕事でも言えるのかもしれませんが。
でもだからこそ、いつも新鮮で楽しく仕事が出来るのかなと思います。
私の場合は、ずっと同じメンバーで同じ作業をし続けるということがありませんでした。
プロジェクトが変わるたびに、新しい人達と、新しい技術・ツールで、システムを開発をしてきました。
そういった働き方が可能なのも、SIerの良いところだなぁと感じます。
以上が、文系大学の新卒で中堅Sierに就職した私の体験談です。
少しでもご参考になれば幸いです。