
ITエンジニアを目指す方にとって、就職先の選択肢に上がりやすいのがSlerだと思います。
なんとなく聞いたことはあるけれど、実際にどんな仕事なのかよくわからない方も多いのではないでしょうか?
ここでは、Slerは何をする企業なのか、そして自分はSlerに向いているのか知りたいという方のために、Slerに5年勤めている私が、自身の経験を元にお話したいと思います。

1度の転職を経て、Sler企業でSEとして働いています。
企業向けのシステム開発を中心に、複数のプロジェクトに参加しました。
今までに携わった仕事の内容
・官公庁向けWEBシステム開発(1年)
・企業向けシステム開発(4年)
そもそもSlerって何?
Slerとはシステムインテグレータ(System Integrator)の略称で、システム開発を企画から運用まで全て受け持つ会社のことです。
ユーザー系やメーカー系など、Slerの中でも複数の業界が存在します。

SEはシステム開発を行う技術者のことで、その中にはSlerに勤めている方も多数います。
基本的な開発の流れ
システム開発の流れはいくつか存在しますが、ここでは最もメジャーな開発モデルの1つであるウォーターフォールモデルの基本的な流れを紹介します。
1.要件定義
お客さんと話し合い、どのようなシステムを作るかを決めていきます。ここで予算やスケジュールが決定します。
2.設計
要件定義の内容をもとに、どのようにシステムを作るかを決めていきます。画面のデザインやシステム内部の仕様などがこの工程で確定します。
3.製造
設計の内容をもとに、プログラムを作成します。
4.テスト
製造工程で作成したシステムを動かし、要件定義の内容に合っているかを確認します。
5.運用・保守
作ったシステムをお客さん先に納品し、実際の運用通りに動かして問題がないかを確認します。保守とは、運用後に見つかったバグや要望に応えることです。

打ち合わせや納品作業など、お客さんと会話する機会は少なくありません。
Slerで働くために求められる能力3選
実際にSlerで働いてみて、以下のような人材が求められていることがわかりました。
① コミュニケーション能力が高い
「基本的な開発の流れ」でご紹介したように、業務の半分はお客さんとのコミュニケーションです。お客さんがどのようなシステムを希望しているのかを読み取ったり、求めてられているものを提案するなど、コミュニケーションが必要になる機会は少なくありません。
また、プログラミングを行うときも、基本はチームで動くことになります。
自分以外の技術者と意思疎通を行い、協力して開発を進める必要があるため、この業界では高いコミュニケーション能力が求められるのです。
② 勉強が苦ではない
Slerは、お客さんが業務中に使用するシステムを開発するため、プログラミングの技術だけでなく、お客さんの業務内容を理解していることが求められます。さらに、開発するシステムによってプログラム言語や使用するツール類が変わることもあります。そのため、プロジェクトが変わると1から学びなおしということも少なくありません。
私もプロジェクトが変わったときに、全く経験したことのないプログラム言語を扱うことが複数回ありました。そのため、今まで経験した言語はC、C#、VC++、Pythonなど多岐に渡ります。今までの知識がリセットされるため大変な作業に見えますが、培った経験は十分に活かすことができます。
③ IT技術が好き
好きこそものの上手なれといいますが、IT技術に興味を持ち、アンテナを張り続けることは大切です。
業務の間に最新の技術を調べたり、ちょっとした作業を自動化するような人は、技術的なスキルも伸びる人が多いです。ITの技術者に適正のある人材と言えるでしょう。

さいごに
Slerの業務内容と求められる人材について解説しました。
ここでは私の経験を元にお話しましたが、Slerと一口に言っても業界や企業によって様々な傾向があるのが現状です。就職、転職を検討している方は、自分が将来どうなりたいかを考えて、しっかりと企業研究をしましょう。
