50代でも現役でいたい、プログラマーを長く続けるコツ

悩んでいる人
プログラマーの道に進みたいのですが、一生続けられる仕事なのかどうか不安でなかなか決心できません。

プログラミングの世界は最新技術の習得が不可欠で、若くないとついていけないイメージを感じる気持ちはわかります。ですが、一般論だけを信じて挑戦することなくプログラマーを諦める人が出てくるようでは残念ですね。

今回は実際に経験した者の視点から、プログラマーという仕事を長く続けるためのヒントをお伝えしたいと思います。

筆者
私は50代前半になった現役のプログラマーです。
受託開発、システム営業、社内SE業務などを複数社で経験し、現在はメーカー企業で社内システムの開発と運用管理を担当しています。

プログラマーって若い人の仕事?

1.「35歳定年説」の実態


これは私が若い頃(1990年代)にも言われていた言葉で、この年代になるとプログラマーから他の職種に回されることを主に意味していました。

確かに景気が活発で新入社員がどんどん入社してくる時代なら、若手中心でチームを組めたので後進に道を譲る日が来ることも想像できたのでしょうが、今はそんな世の中ではありませんね。

35歳という数字にも確たる根拠はなく、働き手をいたずらに不安にさせた都市伝説のように私は捉えています。

2.ベテランは管理職へ進むべきか


「35歳定年説」のもっともらしく語られる点で、この年齢層はそろそろ管理職に移行する背景が「プログラマーからは引退」という裏打ちになっていたようです。

もちろん企業においてよくあるキャリアアップですし、管理職へのオファーに応じるのも社員の選択肢の一つです。

肝心なのは即引退と考えてしまわないこと。プレイングマネージャーとして引き続き開発業務に携わる方は大勢いらっしゃいます。

筆者
たとえ一時的に一線を退いたとしても、向学心やプログラマーの感性を忘れずに持ち続けておれば、いざという時に現役復帰は十分可能です。

私は管理職経験もありますが、倒産離職後に開発職に再挑戦したことで新技術の習得意欲がよみがえりました。

プログラマーに求められる3つのスキルから考える


ここで一旦、プログラマーに求められるスキルというものを再整理してみましょう。
プログラマー=若手、と一概に論じられないヒントがここに隠されています。

1.新しい知識やスキルを吸収する意気込み


プログラミングの世界でも、言語をはじめ最新技術は常に生まれてきています。
また専門知識だけでなく、開発するシステムを使う業界のノウハウだって必要です。

ベテランだろうが新人だろうが最初は横一線のよーいドン。
このスタートのチャンスは何度でも訪れます。いち早く動けて習得できた方が頭角を現します。

筆者
私も特に30代途中からは自ら好んで独学による習得を重ねてきました。
好奇心や調査分析能力の高い方は年配でも活躍される傾向にあります。

2.求められるものを感じ取るセンス


コミュニケーションと言うより、聞き取り能力があると仕事がかなりスムーズに進みます。
システム開発の上流工程や社内SE業務では特に有効です。

自身の社会経験が深い方ほどインタビューの際の会話の引き出し方が上手になってきます。

3.論理的に物事を組み立てられること


これも年齢には関係ありません。生まれつき資質で持っている人もおり、努力や習慣でも身に付きます。

むしろ能力に加えて、データベースとして使える蓄積経験が数多くある方が様々な案件にも柔軟自在に対応できると言えます。

35歳からの挑戦! 意識したい3つのポイント


悩んでいる人
これまでプログラムの業務経験がありません。いつかはプログラマーになりたいと思いながら既に35歳になってしまいました。まだ間に合いますか?

1.大切なのは「これからどれだけできるか」


仮に35歳からの転身としましょう。もし40代前半ぐらいまでプログラマーを務めて後は管理職へ、と考えているなら私の意見ではあまりおすすめしません。

数年程度の経験であれば頭角を現すチャンスも少なくなり、その後の人生にさほど有利に働かない恐れもあるからです。

せっかく飛び込むのであれば50代プログラマーぐらいまで視野に入れたライフプランをぜひ描いてみてください。10年超えキャリアであれば立派な経歴と言えます。

筆者
ただしやはり一般的には50代になっても働ける職場がそんなに多いわけではありません。
最新の市場ニーズを敏感に把握し、一方で自分のセールスポイントを深めていきましょう。

2.チャレンジして自信をつかむ


未経験であることは逆にチャンスと考えられます。
例えば、どれでも良いので自分の好みに合ったプログラミング言語を独学で一つ学んでみましょう。

自信に繋がるだけでなく、新しい知識やスキルを習得できる能力を示す格好の実例としてアピールに使えます。

3.自分の得意を見つけて強化する


様々な知識を毎年のように取り込んでいく一方で、時には捨てる勇気も必要です。
私の例で言えば、新人の頃に習得したCOBOLという言語は既に需要も少なく、今では経歴に書かないことも多いです。

過去の実績にとらわれず、
・必要とされているものとそうでないものの判別
・他の人があまり持っていない能力で差別化
を意識して自分の武器を常に最適に研ぎ澄ませましょう。

まとめ


50代に限らず、もっと上の年代でも活躍している現役のプログラマーはたくさんいらっしゃいます。

その人たちの共通点をまとめると、
・強い好奇心とチャレンジ精神
・ニーズをつかむ能力、聞き上手であること
ではないかと私は感じています。

これらは良いプログラマーに求められる要件そのものでもあります。
逆に言えば、これらが誠実にできる方は長く続けられるプログラマーを目指す心構えが十分にあると思います。

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