
今回はこういう疑問に答えていきたいと思います。RaiseTechはAWSが学べるオンラインスクールです。この記事を書いている僕はPHPエンジニアとして働きながら、RaiseTechのAWSフルコース(4か月)を受講しました。そのときの体験を元に記事を書いていきます。

押し寄せるクラウドの波
PHPエンジニアもインフラ知識を求められる時代

PHPの常駐フリーランスになってしばらくして、現場で「AWS」という単語がよく飛び交うようになりました。






日に日に現場でAWSの知識を求められるようになりました。僕のいた現場ではインフラ部分は外注していたため、社内でAWSに詳しい人間がおらず、外注するほどでもないインフラの対応がPHPエンジニアにまわってきました。
もちろん、PHPの技術を求められて現場に入ったので出来なくても大丈夫ですが、AWSの知識ゼロのままPHPエンジニアをやっていくのが徐々に心苦しくなっていきました。
AWS学習に苦戦

仕方なくAWSの書籍を買って勉強を始めました。しかし、AWSは難しい!

インフラ知識ゼロの状態で勉強を始めても、AWSの専門用語連発で全く理解できませんでした。わからないまま書籍を進め、何も身につかないまま日数だけが過ぎていきました。
そんな最中、ネットで「AWS スクール」で検索をしてRaiseTechを発見。AWSを本格的に教えている唯一のスクールだったので4か月のAWSフルコースを申し込みました。
RaiseTech受講体験記

受講したコース、期間、料金
2020年時点での料金です。僕は左のAWSフルコースを受講しました。
AWSフルコース | AWS自動化コース | |||
期間 | 4か月 | 2か月 | ||
授業形式 | オンライン | オンライン | ||
授業回数 | 全16回(1回120分) | 全8回(1回120分) | ||
料金 | 346,500円 | 207,900円 |
AWSフルコースのカリキュラム
2020年時点でのカリキュラムです。インフラのコード化、構成管理、CI/CDまでやるかなりレベルの高い内容になっています。
WEBアプリケーション開発
第1週 | Ruby on Railsの開発環境を用意し、簡単なお手本プログラムの実装。 |
第2週 | 基本型、クラス、メソッドなどのプログラミング基礎の学習と実践。 |
第3週 | シンプルなWEBアプリケーションの開発開始。 |
第4週 | WEBアプリケーション開発。 |
AWS上での環境構築
第5週 | AWSのアカウント作成、VPC構築、セキュリティグループの設定、ネットワーク関連の基礎。 |
第6週 | EC2インスタンスの立ち上げ、RDSの立ち上げ。 |
第7週 | EC2、RDS、ELB、S3の環境を構築しながら、各種繋ぎこみとアプリケーションのデプロイ。 |
第8週 | CloudWatchを使った監視の方法とIAMによるユーザー権限制御の解説と実践。 |
infrastructure as codeの実践
第9週 | 作成したAWS環境と同じ環境をコード化(YAML)する。 |
第10週 | コード化作業。 |
第11週 | コード化したものをCloudFormationを使って作成。スタックと実際に環境が作られることの確認。 |
第12週 | 作られた環境のテストをするためにServerSpecを使ってテスト作成。 |
第13週 | ServerSpecのテスト作成。 |
第14週 | Ansibleを用いて、AWS環境へモジュールのインストールやアプリケーションのインストールの自動化。 |
第15週 | Ansibleを使った構成管理の作成。 |
第16週 | コード化されたインフラ環境の自動構築の実行(CloudFormation,Ansible) |
担当講師

RaiseTechは月単価80万円以上の現役エンジニアが担当します。僕もいくつかスクールを受講しましたが、ほとんどのスクール講師は、
・実務経験のないスクール卒業生
・昔エンジニアをやっていたが今は講師業のみの元エンジニア
・新人エンジニアの副業バイト
ほとんどこの3つでした。コストが高い月単価80万以上の現役エンジニアを講師にしているのは珍しいです。
授業の進め方

RaiseTechは週1回、2時間のオンライン授業があります。そしてそこで出された課題を1週間かけて本やネットを駆使してこなしていきます。
課題に詰まったらSlackで質問し放題です。そのため、独学していた際に詰まっていたポイントをどんどん解決して進めることができました。
授業スタイルはカリキュラムは昔受けたプログラミングの新人研修に似ていました。研修はこんな感じでした。

この時も、基本的には自分で調べながら作業を行い、つまるポイントが出てきたらその都度質問して解決していきました。
RaiseTechも自習してわからないことがあれば質問するという、自習の補助輪のようなイメージです。
RaiseTechを受けて良かったこと
1,実務レベルのAWS、構成管理、CI/CDが身についた

なんと言ってもこれにつきます。受講前はVPCって何?状態から、VPC、EC2、S3、RDS、ELB、IAM、CloudWatch、CloudFormation、Ansible、Jenkinsなどを使えるようになりました。
とくにインフラのコード化というAWSエンジニア必須スキルを学べたのはよかったです。
2、講師のレベルが高く、現場の知識が学べる
これは非常に感じました。スクールに入りたての時はAWSの事が全くわからず、低レベルな質問をしまくりました。



こういう質問に対してもわかりやすく解説してもらった上、

と教えてもらい、やっぱり現役は違うなと思うことが多かったです。ちなみに職業訓練校時代は


とごまかされる事が多かったです。卒業してわかったのですが、担当した職業訓練校の講師に現場経験がないため、カリキュラム以外の質問はわからなかったようです。
テックアカデミーもカリキュラムにあることだけ質問してください、というスタイルだったので、歯がゆい思いを何度もしました。
RaiseTechは講師がわかる範囲内であれば何でも質問可能です。この質問無制限のおかげで、何度もハマりポイントから抜け出す事ができました。
3、受講期間終了後もサポートがある

RaiseTechは卒業後もサポートがあります。就職支援、転職支援はもちろんのこと、技術的な質問も普通に答えてもらえます。
職業訓練校はオフラインなので卒業したら質問できません。テックアカデミーも卒業したらSlackの質問チャットから退出させられました。
RaiseTechは卒業後も質問可能なので、他にはない手厚いサポートだと思いました。
4、楽しく受講することができた

担当した講師の方の話が面白くて、毎週1回の授業が楽しみでした。同じオンラインスクールのテックアカデミーではひたすらwebテキストを読み進め→課題→添削を繰り返す修行のような日々だったので、かなりの差がありました。
また、定期的に開かれるオンライン飲み会で、現場のことやキャリアのことなど色々聞けてとても楽しかったです。
RaiseTechの悪いところ
1、かなり難しい

一番の障害はこれです。RaiseTecはAWSの実務レベルのカリキュラムなのでかなり難しいです。僕はインフラの基礎知識から抜けていたので、TCP/IPなど最初の方の講義から理解できませんでした。1週間かけて本、ネット、Slackでの質問を何度もして、何とか食らいついていきました。
中盤以降、インフラのコード化以降になるとさらに難しくなり

と何度も心が折れかけました。ただわからない部分を講師の方が何度も解説してくださったので、ギリギリ最後までカリキュラムを終わらせることができました。もし、このサポートがなければ脱落していたかもしれません。
2、受講期間が短いと詰む可能性あり

かなり学習に苦戦していた僕は、最初の3か月間はわからないことだらけでした。

こんな状態がずっと続きました。しかし、自習したり、講師に質問したり、前の授業の録画をもう一度見たりするうちに徐々に理解度が上がっていき、4か月目でようやくAWSの概要がわかってきました。おそらく、2か月コースを受講していたらAWSが身につかず

というレビューを書いていたと思います。優秀な方や、もともとAWSをある程度理解している方なら2か月でもいけると思います。しかし、そうでない人が2か月コースを受講すると、身につく前に卒業する可能性があります。
3,基本は自習

オンラインスクールはどこもそうですが、基本は自習です。そのため、手取り足取り教えてほしい、という人には向かないと思います。自習してみたがわからないことだらけ、プロに聞いて解決したいという人に向いています。
4、横のつながりが薄い

これもオンラインスクールの宿命ですが、受講生同士の横のつながりは薄いです。職業訓練校に通ったときは自然に仲間ができて楽しかったですが、オンラインスクールは仲間を作りづらいため孤独な戦いになります。
同じくオンラインスクールのテックアカデミーを受講した際も、一切仲間ができずに卒業しました。
RaiseTechを受講する場合に注意した方がよいこと
1,基礎的なLinuxコマンドは必須

インフラの構築ではターミナルでLinuxコマンドを操作するのが一般的になります。cd、mkdir、chmodなどの基本的なLinuxコマンドを使えないと、AWS以前の段階で詰まってしまい、受講期間がどんどん過ぎてしまいます。受講する前にLinuxの基礎的なコマンドは理解した方がよいです。
2、本気でインフラを学びたいか考える

根本的な部分ですが、ここも重要です。RaiseTechの学習内容は非常に専門的です。そのため、ちょっとサーバー立ててHPを公開したい、くらいの人だと難しい勉強が続かず挫折する可能性があります。インフラのコード化などの高難易度なインフラエンジニアスキルが自分に必要か、ということを自分に問いかけてた方がよいと思います。
まとめ RaiseTechは本気でAWSを学びたい人向けのスクール

RaiseTechはAWSのカリキュラムが非常に充実している反面、内容が非常に高度です。ちょっとAWSを触りたいではなく、実務レベルのAWSを身につけたいという人にオススメのスクールになっています。
RiseTech:4か月コースは2週間無料トライアルがあります