
アプリケーションの開発していくにあたっては基本的に複数の手順を踏んで書いたプログラムのソースコードを実際にアプリケーションとして実行できる形にする必要があります。
Visual Studioはそういった開発のために必要になる機能をすべて含み、その他にも開発をしやすくするための便利な機能を多数備えています。
この記事を書いている私がVisual Studioを始めたのはWindowsアプリケーション開発に魅力を感じて、プログラミングの基本を学ぶためにC言語を学習するために使用していました。
プログラミングに関してはVisual Studioが初めての経験でしたが、そんなまったくの初心者の頃でもWindowsで実際に動かせるプログラムはすぐに作ることが出来ました。
Visual Studioは開発者をサポートして、より少ない知識で、より高品質なアプリケーション開発をしていくことを助けてくれるものです。
今回はプログラミング初心者にもおすすめな統合開発環境「Visual Studio」についての紹介から、導入するまでの手順について解説していきます。
強力な統合開発環境、「Microsoft Visual Studio」
Visual Studioの紹介
統合開発環境とは

統合開発環境というのはプログラミングをするにあたって必要になる機能を統合して開発を容易にしてくれるものです。
IDE(Integrated Development Environment)とも呼ばれます。
統合開発環境がなかった時にはプログラマーそれぞれでプログラミングをしていくためのテキストエディタや書いたソースコードをアプリケーションにするためのコンパイラといった機能を自分で用意する必要がありました。
そのためプログラミングを始めるにあたって大きな手間がかかり、作りやすい開発環境も個々人で構築していかなければなりません。
統合開発環境が生まれたことによって、プログラマーが自分で開発環境を構築する必要がなくなり、初心者でも簡単に優れた開発環境でアプリケーション開発をしていくことが可能になります。
統合開発環境には主に以下のような機能が含まれています。
プログラムのソースコードを書いていくための機能です。
一般的なテキストエディタと違ってソースコードの構文の間違いのチェックや関数などの検索機能などプログラミングを容易にするための機能を含んでいることが多いです。
・コンパイラ
書かれたソースコードを機械に認識出来るように変換して、アプリケーションとして利用できるようにする機能です。
・デバッガ
プログラムのエラーやバグを発見して修正するための機能です。
主にプログラムの挙動を確認しながら実行していき、不具合の発生原因を特定したり、動作を確認するために使われます。
Visual Studioの種類

Visual Studioには個人向けに提供されている無料のバージョン(エディション)から、企業向けの高機能なものまで複数の種類があります。
個人から中小企業向けに無料で提供されているエディションです。
小規模であれば商用利用も出来、基本的にはこのエディションで苦労することはないでしょう。
・Visual Studio Professional
Communityに含まれる機能に、よりチームでの開発に向けた機能を追加した有償のエディションです。
複数人でのプログラムのコーディングにより強くなっており、そのほかスマホアプリ開発の機能の拡張もされています。
・Visual Studio Enterprise
CommunityやProfessionalとは大きく機能が拡張されている、Visual Studioの最先端のエディションです。
コーディングやデバッグ機能が拡張されて、大規模なチームでの開発に加えてより高品質なアプリケーション開発の現場で使われます。
使用できるプログラミング言語は?

使用できるプログラミング言語には以下のようなものがあります。
・C#
・Visual Basic
・Python
・Node.js
・HTML / Javascript
・TypeScript
・F#
どんなアプリケーション開発ができるの?

Visual StudioはWindowsアプリケーションやWebアプリケーションの開発など作れないものはないと言っても良いほど多くの種類のアプリケーションを開発することが可能です。
ゲーム開発にもよく使われており、学習目的の小規模なゲームから、商用の大規模なものまで開発されています。
また、Visual StudioではWindowsやMac向けのアプリケーション開発からスマホアプリ開発まで幅広いOSのアプリケーションを開発していくことが可能です。
Visual Studioの導入

まず公式サイトにアクセスして、ダウンロードページから「Visual Studio Community」をクリックします。
ダウンロード完了後に「vs_community.exe」というファイルが出来るのでそれを実行してインストールに進みます。
インストーラーを起動させると以下のような画面になります。
こちらはワークロード(機能のセット)のインストール画面で、例えばC++を用いた開発であれば「Desktop development with C++」を、C#やVisual Basicといった言語であれば「.NET desktop development」をチェックして右下のInstallボタンをクリックします。
インストール終了後に以下のようなウィンドウになればインストール完了です。

実際に使用した体験談

私が初めてVisual Studioを使用した際にはまずC言語を使った簡単な計算の出力をしたり、ファイルの入出力などを試していました。
便利に扱えるプログラムではありませんでしたが、実際に自分が思ったようにプログラムが動いているだけでも学習の良いモチベーションになりました。
ずいぶんC言語に慣れてきた頃に当初の目的であったC言語を使ってのWindowsアプリケーションの開発に着手しました。
しかし、C言語は実用的なアプリケーションを開発するには非常に難しい言語です。
C言語でもWindowsアプリケーションは開発していくことが可能ですが、一つのウィンドウを表示するにも多くのコードを入力する必要があり、実際に作りたかった機能を実装する前に相当な苦労と時間が掛かるものです。
そんな苦労の中で、Windowsアプリケーションの開発に適した言語として、C#という言語が目に留まりました。
C#を使えばVisual Studioを通して簡単にウィンドウを使用したアプリが作れるという話を聞き、試しにC#でWindowsアプリケーションの開発を始めてみました。
C#はゲーム開発やWindowsアプリケーション開発に向いている言語で、Visual StudioにもC#を使った開発をサポートする機能が多く含まれています。
これまで表示するにも苦労していたウィンドウの表示や、画像の編集など殆んど時間を掛けずに作ることが出来、ウィンドウの制御に意識を割かなくとも良い分、プログラムもより多機能で規模の大きなものを作るようになりました。
初心者からプロまで使われるVisual Studio

いかがだったでしょうか?
Visual Studioは非常に高機能であらゆるアプリケーション開発が可能ながら、初心者でも無料で構築できる強力な統合開発環境です。
プログラミングの学習目的や個人による小規模なアプリケーション開発から大規模なシステム構築や高度なゲーム開発など、現在もIT業界のあらゆるところで使われています。
特にVisual Studioは学習目的としての利用も考えられて作られており、これからプログラミングを学んでいく初心者の学習にも大きな助けになるでしょう。