dBASEⅢPLUSとは?パソコン初心者がプログラムを作る時代

初心者
dBASEⅢPLUSとは?
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データベースソフト?プログラム言語?
書いた人
私は、30年ほど前に3年ほどdBASEⅢPLUSで開発をしていた者です。
ぼんやり考えていましたが、はっきりさせましょう。

dBASEⅢPLUSとは?

●概要

1980年代にマイクロコンピュータ(いわゆるパソコン)用に開発されたデータベース管理システム。当時の貧弱なハードウエア環境でも多数の作業を自動化できました。一時期、世界で最も売れたソフトウエアです。

データベース管理システムとはデータベースを作ったり、使ったりするためのシステム
当時のハードウェアは容量が少なく、フォロッピーディスクでソフトウェアを動かした。
小話
dBASEの原型はフットボール賭博の必勝法を見つけるために作られたデータベースソフトだったとか⁉︎

●時代

1981年ソフトウェア・プラス社よりdBASEⅡをリリース。1987年アシュトンティトに買収されdBASEⅢPLUSをリリースし成功しましたが、その後ネットワーク上でのデータ管理に乗り遅れ衰退しました。

●特徴

dBASE言語は人間に分かりやすい命令語で書かれたプログラムをインタプリタ(機械語に直さなくてもコンピューターが実行)で処理するためプログラム初心者にも扱いやすい言語でした。

実話1・画面は緑色の文字で埋めつくされていた時代

それはパソコン(パーソナル・コンピューター)が一般市民にお目見えした時代でした。マウスという存在の片鱗すらなく、画面は緑色の文字で埋めつくされていました。親にすすめられて通ったスクールはBASIC言語を教えてくれる教室。ほんの3ヶ月ほどで何を学んのかほとんど記憶にないのですが、今でも思い出せるのは円の書き方、線の書き方の命令文くらいです。そんな私でも、プログラムに興味があると履歴書に宣っただけで雇ってくれる時代、それがこの新しきパーソナルコンピューターの時代でした。

実話2・オフコンに取り込むデータを作るためのプログラム

晴れてソフトウエアハウスなるものに入社し、出社初日に分厚いdBASEⅢの本を読まされました。4人ほど入社が決まっていたのに、次の日に1名脱落していたのをよく覚えています。本を読むのは辛かったが、実際パソコンで本に書かれたコマンドを打って、プログラムがその通りに動いてくれる快感は忘れられず、うまく動かないプログラムを通勤途中も考える謎解きの毎日が楽しくもありました。そんなひよっ子を上司はせっせと一流のメーカーさんとの打ち合わせに連れて行き、私はオフコンに取り込むデータを作るためのプログラムを書いていました。

実話3・dBASE言語でできること

意外かもしれませんがdBASEでスロットマシンを作りました。データベースソフトなのでデータベースの管理プログラムしかできないと思いがちですが、お絵かきソフトで書いたドット画をループさせてキーボード入力によりループを抜けるという簡単なお遊びプログラムを作ったりしてました。

実話4・時代はネットワークへ

遊びながら仕事をしていたら、時代がどんどん進んでいました。まだまだdBASEでプログラムを作りたかったのですが、私のインスタントプログラマーの時代も終わりをつげます。そしてパソコンは単体で使う時代からネットワークで使う時代へと変化し、dBASEも時代の波に乗れませんでした。

ちなみに
現在ではサポートをしていたdBASE Inc.がdBASEの権利を持っている

実話5・私にとってのdBASEⅢPLUS

dBASEの時代が終わりをつげましたが、その後、私はVisual Basicのプログラマーの職につきます。その職を選んだのも、未経験で雇ってくれたのも、dBASEⅢPLUSで多少なりのロジカルな思考が身についていたからだと思います。専業主婦を卒業し、社会復帰した際は事務系の仕事をしていますが、オフィス系のソフトを使う際も少しでも自動化をする方法を考えて業務の効率化をしています。そして今また、Web系の言語に興味を持っているのでした。

dBASEⅢPLUSとは?まとめ

  • 1980年代のデータベース管理システム
  • データベースを自動的に蓄積するための、簡単なプログラムを作成できる。
  • 現在では衰退し、データベース管理システムの主流はSQL言語を利用している。

最後に

未経験からプログラマーの職についた時、たまたまdBASEⅢPLUSに出会えたことはラッキーだったと思っています。いまだに小さな自信になっているのは確かです。しかし、コンピュータの世界はものすごい勢いで進化しています。新しい知識に興味を持ち、学習し続けなかったことが今となっては残念です。ということで、入り口は簡単なプログラムを作成し実体験で感動しつつ、興味を持ちながら学習を継続することがプログラマーとして生き残るためには大切です。プログラムを自動作成する「プログラム」がどんどん作られてる時代ですが、プログラマーがコマンドを書いた「プログラム」が動く感動をぜひ味わって欲しいです。

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