

ドーモ皆さん初めまして、私は40代のキーボード割りたい系SEです。
2020年にFlash Playerのサポートが終了するということで、Flashを使って色々なコンテンツを開発してきた私が、思い出を語らせていただきます。
(70kgのハンドグリップを握りながら)
めぐりあいFlash
私とFlashの出会いは2011年までさかのぼります。リーマンショック後の地震の追い打ちで、再び仕事が消えた時期に、派遣先の企業に引き抜いてもらいました。
良く言えばヘッドハンティング、悪く言えばコネ入社です。
配属されたのは、SNS系のホームページを、派手にFlashで作ろうという自社プロジェクトでしたが、社内にはFlashプログラミングの経験者はおらず、一人でFlashの開発を担当することになりました。
渡されたのはAdobe Flash Professional(以下Fl)、真っ赤なアイコンのイカスやつです。

ついでに、鈍器になるほど分厚い二冊の本を、ポンと渡されて、Flashと開発言語であるアクションスクリプトの勉強からスタートしました。
当時はFlash全盛期で、私もFlashゲームを遊び倒していましたが、あのようなコンテンツが自分に作れるのか、たいしたプログラマーでもない私は、求められるクオリティに恐怖しました。
作れるぞ!私にもゲームが作れる!!
結論から言えば私の心配は的外れで、勉強を始めて3週目にはオリジナルのゲームが作れていました。VC++と比べれば3倍どころか10倍は簡単です。
そうなると、

勉強が終われば、仕事ですので期限を切られます。かなりライトなミニゲームでいいのですが、企画書を書いて上司の許可を取らないといけません。
それからは寝る間を惜しんでゲームを考え、企画書の作成・提出を行い、許可が下りたアイデアはストックしておき、必要ならデザイナーにイラストの依頼をしておきます。
ミニゲームといっても、作る時間の違いは出るので、1週間に2個作れそうな組み合わせを選んでゲーム作成を開始する。というのが一連の流れです。
最初は週に1個でしたが、やがて2個、3個と作るペースは上がっていきました。

ゲームのほかにもホーム画面、アバター、日記、ショップ、ガチャ、などなど、SNSにありそうな機能を盛り込み、8割はFlashでできたホームページは完成、公開にこぎつけました。
悲しいけどサポート終了なのよね
順調に終わったと思われたホームページ作成ですが、実は2011年にはモバイル向けFlashPlayerの開発終了の話が出ています。iPhoneにいたっては最初から動きません。
間抜けなことに、このことを知るのはホームページ公開後です。
つまり、我々は最初からチェックメイトにはまっていたのです!
結局ホームページの開発は停止され、作成済みのコンテンツを追加した後は、放置されました。
この感じ、Flashか!?
気持ちを切り替えて、次の仕事はスマートフォンアプリ開発です。
苦汁をなめたスマートフォンの世界へ踏み込んでいくとは、何と挑戦的な社風であるか。
そこで上司が選んだ開発環境は、Adobe Flash Builder(以下Fb)、グレーのアイコンの渋いやつ、通常の3倍は仕事ができそうです。

正直『またFlashか』という気持ちもありましたが、これまで作成していたFlashコンテンツはブラウザ上のFlashPlayerで動かしているのに対し、スマホアプリではAdobe AIRという辞書の様なファイルを追加ダウンロードすることで動きます。
これならiPhoneでも動きました。
もちろんAndroid、Windows、Macでも同じアプリを動かすことができました。
実はFlでもできたのですが、Fbにはスマホアプリ向きの機能が備わっています。
さらにFbでは、Flで作成したFlashも読み込むことができたので、動きのあるアプリを簡単に開発することができました。
とはいえ、Fbの弱点や、アプリの申請手続きや、Appleの攻略にそれなりに苦労しながら、スマホアプリを開発しリリースしていきました。
はかったな!?Adobe!
それはFbで3つ目のアプリ開発を行おうとした時でした。
Fbにはデザインモードというマウス操作だけで画面を作れるモードがあるのですが、
バージョンアップにより、デザインモードが消えてしまったのです!!

後はHTMLの様なタグ言語でコツコツ記述するか、プログラム実行時に配置するしかなく、経験の浅い我々では、メインカメラをやられた新米パイロットの様に、右往左往するしかありませんでした。
いまいちFbが流行しなかったのは、これが原因でしょうか。
結局、作成中のアプリをなんとか完成させた後は、別の開発環境に移ることになりました。
認めたくないものだな、Flashの経験が次の仕事につながるなどと
これまで自社開発の話をしてきましたが、Flの存在を忘れかけていたある日、
なんとアミューズメント業界からのオファーが入ります!
内容は飛翔系漫画原作のゲーム作成で、
しかも、あのホームページを見て話をもってきたと言うではありませんか!!

企画書に書いてあったゲームのサンプルを、3時間ほどで作成し提出すると、正式に受注が決まりしました。
求められるクオリティは、ミニゲーム付の紙芝居を10数個といったもので、たしかにFlの独壇場と言えるでしょう。
とはいえ、Flashはハードウエアとの連携に弱いので、そこはC++で別の人が作りました。
開発は成功し、それなりに評価されて、その後は年に1回ぐらいのペースで仕事をもらえるようになりました。
逆襲のFlash


さて、Flashが終了するのを予想していたかという話ですが、Adobeが何とかしてくれるのではという淡い期待はありました。
終了宣言により打ち砕かれることになりましたが、
予言めいたジョブズの判断は正しかったということでしょう。
しかし・・・、








Flashの名を捨てた、新しいFlashだ!
なにぃ!?
と、いうわけでFlの後継であるAdobe Animate(以下An)がリリースされています。
そのことについて語りたいところなのですが、
ありません。(投了)
残念ながらAnが出た当時は、病気で倒れて休職していたので、触ったことがありません。
そのうちに会社も倒れてしまい・・・、
つまり、今、無職です。
Anの存在も面接官に質問されて初めて知りました。
何か語れないかと思い、とある求人サイトを見てみましたが、
Flashの求人数はJavaの30分の1でした。(微妙に以下をつけられないのは残念)

求められているスキルも高いため、経験の浅い人が仕事にするにはハードルが高い世界でしょう。
といった所で、本日はこれまでとさせていただきます。
何故だ!?