インフラエンジニアは狙い目って本当?プログラマーとの違いとは

 

未経験者
インフラエンジニアっていう職種があるって聞いたんですが、そもそもインフラエンジニアってなんですか?

 

はい、説明しましょう。

 

その前にまず、インフラって何かわかりますか?

未経験者
何となくイメージとしてはわかりますが、説明しろと言われると・・・。

そうですね。

それでは、まずそこから説明しましょう。

 

インフラとは?

 

 

例えば、私達が普段暮らすのに必要なインフラと言えば、電気・ガス・水道といったものがあります。

電気が止まったら電車は動きませんし、ATMでお金もおろせません。

家でも電気・ガス・水道が止まったら、冷蔵庫や洗濯機も止まるし料理もできない、風呂にも入れません。

 

そのため、これらがないと現代人はまず生活できません。

これはライフラインと呼ばれるインフラです。

それは、普段目にしないし気にしていないけれど、ないと困るものですよね。

 

ITインフラとは?

 

 

では、IT業界でインフラといえば、何でしょう?

これも、普段当たり前にあって気にしていないけど、ないと困るものです。

 

例えば、LINEで友達と連絡をとりあうためには何が必要でしょうか?

そのスマホやパソコンが、LTEかWi-Fiを介してネットワークにつながっていなくてはいけません。

これがITインフラです。

 

また、パソコンやスマートフォンでアプリケーションソフトを動かすためには、OS(オペレーション・システム)・ミドルウェア(OSとアプリケーションの間で動くプログラム)が必要です。

そして、そのデータをブラウザなどに表示するのにはウェブサーバーが必要です。

他にも、プログラムを動かすためにデータベースサーバーユーザーがアップロードした画像を保管するためにイメージサーバ、またメールサービスのシステムを稼働させるためにメールサーバなど各種サーバーが必要となってきます。

 

こうした、ネットワーク・OS・ミドルウェア・各種サーバーを全部まとめて、ITシステムのためのITインフラといいます。

まさしくIT(情報技術)のためには、なくてはならないものです。

 

インフラエンジニアとは?

 

 

未経験者
じゃあ、インフラエンジニアって何をする人なんですか?

はい、インフラエンジニアとは

このITインフラを止めることなく常時動かし続けるための設備をつくり、正常な状態を保ち、そのために点検する職種をいいます。

そのために必要治されるスキルは、システムを運用するための通信面で顧客の悩みを解決することです。

つまりインフラエンジニアとは、ネットワーク機器とサーバーのスペシャリストのことなのです。

 

インフラエンジニアとプログラマーとの違い

 

 

その違いは、

例えば,あなたが何か調べ物をするために検索したときに、そこに表示されるその画面(webサイト)を作っているのがプログラマーです。

 

一方、インフラエンジニアは、その画面があなたのパソコンなりスマホに表示されるのに必要な環境づくりをしています。

つまりインフラエンジニアとは、その画面が見られるように置いておく場所であるサーバーや、その画面にたどり着くまでの道筋を作っているネットワークなどが、常につながっていて当たり前の状態に維持管理する仕事なのです。

また、インターネット上でどんなサービスがどの程度必要とされているかによって、サービスの規模や予想される通信量を想定して適切な環境を構築していく業種でもあります。

 

インフラエンジニアの必要性

 

 

インフラエンジニアは、ITインフラにはなくてなならない職種です。

今や、インターネットは常につながっていて当たり前だと誰もが思っていますし、停止したらそれこそ現代社会は麻痺するでしょう。

航空機や電車といった交通機関はもとより、SNSなどにとってもなくてはならないものです。

つまり、それを構築・整備する仕事はなくなるはずもありません。

むしろ、これからはますます必要不可欠な業種となるでしょう。

そして、これからの社会では間違いなく必要不可欠な業種であることは間違いありません。

 

インフラエンジニアの仕事での適性

 

 

まず、コンピュータに興味がない人は、インフラエンジニア・プログラマーのどちらにも向かないのは当然です。

その上で、パソコンのアプリケーションソフト(WordやExcelなど)を使って何かを作り出すことに興味がいく人には、どちらかといえばプログラマーのほうが向いているでしょう。

 

しかしインフラエンジニアに向いている人は、それよりもコンピュータの内部構造や無線LANがどのように高速化しているか?に興味がいきます。

最初の取っ掛かりは、「パソコンの使い方を習っていたのだけど、どうしてもパソコンのスキルアップよりもそちらに興味が向いてしまう」という人のほうが、インフラエンジニアには向いているのです。

つまり、モデムやルーターなどの周辺機器やパソコンの本体自体に興味を持てるかどうかが、インフラエンジニアへの適正といえます。

 

インフラエンジニアに必要なスキル

 

 

さて、ここまで読んできて

未経験者
僕には、インフラエンジニアのほうが向いてるみたい

と思ったあなたに、もう少し突っ込んだ説明をしましょう。

それは、インフラエンジニアになるには必要なスキルがあるということです。

 

サーバーの知識とスキル

 

 

まず求められるスキルは、サーバーOSの知識です。

サーバー(サービスを提供するコンピュータ)に搭載されているOS(オペレーション・システム)には、高いネットワーク性能と安定性を持つ高性能な専用のものがインストールされます。

そのため、それに対する専門的な知識が必要になってきます。

 

現在使われているサーバーOSは、大きく分けてUNIX(Linux)系Windows系の二種類です。

そのうち、大企業での導入率が圧倒的に多いのが、UNIX(Linux)系です。

つまり、UNIX(Linux)系を習得していれば大抵の企業のサーバーは、扱えるということです。

 

ただWindows系を導入している企業も、ないわけではありません。

両方習得していればなおさらいいでしょう。

それでは簡単に、両方の使用OSと長所・短所を説明します。

 

Windows系
    OS

  • Windows Server Standard Edition
  • Windows Server Datacenter Edition
    特徴

  • マイクロソフト社が開発・販売するサーバーOS
  • パソコン(汎用コンピュータ)と構成・操作方法が近似
  • 安定性・機能性が求められるサーバー向け
    長所

  • 初心者でも比較的操作しやすい
  • 数多くの入門書やマニュアルなど、必要な情報が得やすい
  • クライアントPCがWindows OSの場合、管理しやすい
    短所

  • ライセンス料が必要
     (サーバーに同時接続するデバイス分も別途必要)
  • システムの構築や利用をする際の費用が高くなる

    用途

  • Active Directory
  • 社内ファイルサーバー

 

UNIX(Linux)系
    OS

  • Red Hat Enterprise Linux
  • Cent OS
  • Ubuntu
  • Solaris
    特徴

  • マルチユーザー機能、マルチタスク機能のために開発されたOS
  • インターネットの標準的なプロトコルであるTCP/IPを開発
  • そのため、サーバーOSとして元祖とされる
    長所

  • オープンソースであるためライセンス料がかからない
  • 攻撃対象になりやすいWindows OSに比べ、セキュリティが高い
  • 低スペックのサーバーで動作しやすく処理速度が速い
    短所

  • 知識をもった技術者でないと操作しにくい
  • サポートについては有償
    用途

  • Webサーバー

 

Webサーバーを構築する技術

 

 

OSだけではカバーしきれない、アプリケーションソフトを円滑に動かすための機能(サーバー・データベースの情報交換)をミドルウェアといいます。

ミドルウェアは、WEBサーバーソフトウェアのひとつとしてなくてならない機能ですので、これを習得していないとインフラエンジニアの業務は、滞ることになります。

これの代表的なものには、Apache(アパッチ)(Apache HTTP Server)Nginx(エンジンエックス)があります。

これも簡単に説明しましょう。

 

Apache(アパッチ)(Apache HTTP Server)
    特徴

  • 1995年に開発され、シェアNO.1
  • HTTPのサービスに特化している
  • Webサーバーとしての機能が豊富
    長所  

  • PHPの処理能力があるので動的コンテンツを速く処理できる
  • オープンソースで無料であり、有名で広く使われている
  • 約20年間公開され、バージョンアップをし続けているため信頼性が高い
    短所

  • 同時接続数が大量になるとメモリ・リソースを大量消費する
  • そのため、C10K(クライアント1万台問題)が起きた
    用途

  • 負荷が低く済み、早期に簡易的なセットアップしようとするとき
  • 同時接続数が少なく、リクエスト数が多いとき

 

Nginx(エンジンエックス)
    特徴

  • C10K問題や大容量のデータ配信・大量同時接続のために2004年に設計された
  • BSDライセンスで提供され、オープンソース版と商用向けのNginxPlusがある
    長所

  • リクエストをシングルスレッドで処理する(イベントループ方式)
  • それにより、C10K(クライアント1万台問題)を解決できる 
  • 設定ファイル(nginx.conf)が直感的で設定しやすい
    短所

  • 単品では機能に乏しい(スクリプト言語を処理する機能がついていない)
  • 動的コンテンツの処理速度が遅い
    用途

  • 利用者や仕事の増大が予想されるとき(スケーラビリティ)
  • 静的ページに同時多数のアクセスが予想されるとき

 

もうひとつ、IIS(アイアイエス)というマイクロソフト社のソフトウェアもありますが、これはWebサーバーというより、マイクロソフト社の.NETに対応したアプリケーションサーバーという色合いが濃いので、説明は省きます。

 

IT業界での評価

 

 

ここまで述べたサーバーの知識やそれを構築するための技術など、そのスキルキャリアに対する評価は高く、その年収も高めの人が多いのです。

例えば、20代では300万・30代で400万・40代で600万ほどになる場合もあります。

 

資格保持で優遇されることも

 

 

また、シスコ技術者認定と呼ばれるネットワークエンジニアの技能を認定する試験で資格を取得すれば、更に評価が上がり年収550~750万円も夢ではありません。

これは世界共通基準の資格で、ネットワークの世界では最も有名な資格です。

5つのグレードが有り、下からエントリー・アソシエイト・プロフェッショナル・エキスパート・アーキテクトとなっています。

この中でも世界的にいちばん人気なのが、アソシエイトクラスのRouting & Switchingです。

この資格を持っていれば優遇されることは間違いないでしょう。

 

ただし、この資格は3年で失効します。

引き続き資格を保持し続けるには、3年以内に同じレベルまたは上位のレベルの試験に合格して資格を更新する必要があるのです。

しかし、そのためにこの資格が即戦力につながる知識や技術があるという、ブランド力の裏付けになっているのです。

 

次世代型の資格

 

 

ただ、最近ではシスコ技術者認定よりも、AWS認定のクラウドコンピューティング認定プログラムのほうが人気があります。

AWSとは、あなたもご存知のアメリカ・アマゾン社が提供する、クラウドサービスの総称です。

 

近年、AWS(Amazon Web Services)に代表されるクラウドコンピューティング型のサーバが急成長していることによりインフラエンジニアの業務形態も変わりつつあります。

これには、今まで自社設置型(オンプレミス型)が当たり前だった業界に、クラウド型と呼ばれる新しい形態のサービスが進化してきたことによるものです。

 

オンプロミス型とクラウド型

 

 

自社設置型(オンプレミス型)は、その名の通り自社で用意したサーバへソフトウェアをインストールし利用する形です。

それに対して、クラウド型はインターネット上のサーバを利用してソフトウェアを利用する形となっています。

その利点は、インターネット環境さえあればどこでも利用でき、サーバなどの設備やその保守の必要がなく、初期投資も安価で利用料も従量課金制で利用できることです。

また、設備投資のための時間もかからず、最近急増するモバイルからのアクセスにも簡単に対応できます。

ただ、外部サーバーをレンタルする形になるので、他ソフトウェアとの統合は出来ませんし、カスタマイズも限定的になります。

そして、一番大事なのは自社設置型に比べてどうしても、セキュリティに対して万全ではないというところです。

 

そのため、どちらを使うかはその企業の目指す方向によるところが大きいと言えます。

それでも、近年倍以上に急成長している市場規模である以上、エンジニアとしてはこれに対応する資格は、これからますます必要となっていくでしょう。

 

AWS認定とは

 

 

アマゾンウェブサービス上で、アプリケーション開発やオペレーションが行える、技術的な専門知識を持つことを認定する制度です。

そのランクには、ベーシック・アソシエイト・プロフェッショナルの役割別認定と、セキュリティ・ビッグデータ・高度なネットワーキングの専門知識認定とがあります。

エンジニアとしては、最終目標としてAWS認定DevOpsエンジニア プロフェッショナルレベルまで取得できれば、相当の待遇が期待できるし、転職にも困ることはないでしょう。

興味のある方はAWS認定公式サイトをご覧になってみてください。

 

その先を目指して

 

 

将来への目標としては

ひとつは、先ほどのような資格を取得して手に職を持ちスペシャリストになる道です。

また企業内で実力をつけ、PM(プロジェクトマネージャー)や、PL(プロジェクトリーダー)として活躍するという道もあります。

どちらの道を選ぶにしても、将来の安定性は非常に高くまた狙い目でもあります。

 

まず、インフラエンジニアを目指すには

 

 

インフラエンジニア自体に資格が必要なわけではありません。

ただインフラエンジニアは、なり手が少なかったのです。

それは、少し前まではメンテナンスや運用の業務やインフラエンジニア関係の仕事は、突然の応急処置が必要になったりと現場(企業)によっては勤務時間に関係ない不規則な業務だったからです。

 

しかし最近ではサーバー管理がクラウド化していることも多くなってきました。

そのため、会社によっては夜中にでかけたりというきつい業務は、なくなってきました。

ただ、そういったイメージからか、なり手もまだまだ足りないというのが実情です。

 

そういったことから、基本的にまだまだインフラエンジニアは不人気ですので、高年齢の人でも採用されやすいのです。

そして実は、インフラエンジニアという職種は、35才くらいまでなら採用されます。

プログラマーですと、未経験で就職するのは32才がリミットです。

だからこそ逆に、今後も狙い目であることは確かでしょう。

 

まとめ

 

 

専門的な技術を身に着けて、将来に向けて安定性のあるキャリアを築いていきたいと思っているあなた。

そういうあなたには、インフラエンジニアはきっとやりがいのある職種のひとつであるでしょう。

 

現代社会は、すでにIT抜きには考えられないほどに、IT社会になりつつあります。

これからの社会で間違いなく必要となるのはこういったIT社会の基盤を支える職種でしょう。

 

すでにATM・クレジットカードなどのITシステムは、私達の生活に密着しています。

そしてその基盤を支えているのは、間違いなくサーバーエンジニアやネットワークエンジニアなどのインフラエンジニアです。

せひあなたも、チャレンジしてみましょう。

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